
むかしむかし。
Ilyaが花も恥じらう女子高校生だった頃(笑)。
半年間だけ、おもちゃ屋さんでバイトしていたことがあります。
そこは、おばあちゃんと娘さん夫婦で経営している、
小さいけれども、繁盛しているおもちゃ屋さんでした。
折しもクリスマスシーズン。
プレゼントを買い求めてくるお客さまがたくさん。
だけど、不器用なIiyaは、プレゼントを包むこともできなくて。
おばあちゃんはちょっと呆れて笑いながら、
Ilyaに、基本中の基本の「キャラメル包み」を教えてくれました。
おばあちゃんは、いつもおっとりとしているけれど、
プレゼントを包む速さと、出来上がりの美しさは、ピカイチ。
丸いボールだって、くるくると回しながら、
順々にひだをよせて、それはそれは見事に包んでいくんです。
初めてそれをみたIlyaは、おばあちゃんの手つきに見とれてしまいました。
なかなか「プレゼント包みのデビュー」ができないIlyaは、
たくさん積まれたおもちゃのホコリを払って、フロアのお掃除が終わったら
練習用の包装紙で「包む」練習ばかりしていました。
そして時々、おばあちゃんが「そろそろお休みしなよ」といいながら、
入れてくれるお茶を飲みながら、よもやま話をしたりして。
今、思い返すとそれでお給料をもらっていたのだから、
すごいことなのかもしれません(笑)
Ilyaは、そんな全然お役に立てないバイトさんだったから、
進学が決まって、辞めることを伝えた時に
おばあちゃんがIlyaの手をとって、本気で惜しんでくれたことに、
本当にびっくりして、とても嬉しかったのを覚えています。
そのお店は、もう、ずいぶん前になくなってしまったのですが。
不器用Ilyaは、今も相変わらず「キャラメル包み」しかできません(笑)。
でも、一生懸命、一生懸命、心をこめて包んでいます。
だから、ちょっとゆがんでいても、こっそり笑って許してやってくださいね。